小説
榎田尤利先生の『交渉人は疑わない』の感想です。 相変わらず口八丁と度胸でトラブルを乗り越えていく芽吹の生き様が痛快。 そして今回、芽吹は兵頭が過去に逮捕された経緯を知る事になります。 際どいながらも、今まで一線超えなかった二人の関係に変化も。
榎田尤利先生の『交渉人は黙らない』の感想です。 発売されてからかなり立ちますが、商業BLの中でも十指に入るほど大好きな作品のひとつ。 辛い過去を持ちながら、時に飄々と、時に熱く依頼人のトラブルを解決していく美貌の交渉人・芽吹章。 高校生の頃から…
一穂ミチ先生の『OFF AIR イエスかノーか半分か』の感想です。 『イエスかノーか半分か』シリーズの同人誌収録作品や、付録ペーパーやブックレット、ブログに掲載された短編&ショートショートまで集めた作品集。 甘々から少し切ない物語まで作風も豊富。 大…
一穂ミチ先生の『おうちのありか イエスかノーか半分か3』の感想です。 今回は、今までいつも計を支えてくれた潮が窮地に陥ります。 明かされた潮の意外な過去。 計を守るために、別れを決意する潮。 果たして、計は潮を取り戻す事ができるのか?
一穂ミチ先生の『世界のまんなか イエスかノーか半分か2』の感想です。 前作からおよそ1年後が舞台。 「ザ・ニュース」の裏番組「ニュースメント」とタレント・木崎了の出現により、仕事への葛藤や潮への苛立ちを覚えてしまう計。 それが一段落したかと思っ…
一穂ミチ先生の『イエスかノーか半分か』の感想です。 クレイアニメーション作家×キー局のアナウンサー。 冒頭から主人公・計の性格&毒舌がインパクト抜群ですが、ただのギャグと勢いの作品ではありません。 お仕事小説としても優秀で、主人公である計と潮…
エナリユウ先生の『蜜通』の感想です。 初恋の男の息子にアラフォー弁護士が迫られる超年下攻め。 かなりアクが強いですが、深みのある人物造形や緻密な心理描写を求める方におススメの作品。
ジョシュ・ラニヨン先生の『So This is Christmas』の感想です。 表題作であり、アドリアン・イングリッシュの完結編「So This is Christmas」。 かつて一度だけ肉体関係を持った、元泥棒とFBI捜査官のクリスマスの再会を描く「雪の天使」。 FBI捜査官が、束…
ジョシュ・ラニヨン先生の『アドリアン・イングリッシュ(5) 瞑き流れ』の感想です。 心臓疾患の手術を受け、健康を徐々に取り戻しつつも、ずっと自分の人生を諦観してきたアドリアンは、返って戸惑いを隠せずにいた。 そして前作のカミングアウトにより、…
ジョシュ・ラニヨン先生の『アドリアン・イングリッシュ(4) 海賊王の死』の感想です。 ジェイクと別れてから作中内時間で二年。 今現在、アドリアンは前作で出会ったガイと付き合っていた。 だが、あるパーティーで起きた殺人事件がきっかけで顔を合わせ…
ジョシュ・ラニヨン先生の『アドリアン・イングリッシュ(3) 悪魔の聖餐』の感想です。 クローク&ダガー書店のパート・タイマーであるアンガスが殺人容疑をかけられた事により、カルト的な連続殺人に巻き込まれていくアドリアン。 さらに表紙イラストでも…
ジョシュ・ラニヨン先生の『アドリアン・イングリッシュ(2) 死者の囁き』の感想です。 今度の舞台は、かつてゴールドラッシュに沸いたカリフォルニア州ソノラ近郊の街。 そこで再び事件に巻き込まれてしまったアドリアンと、彼を追ってやって来たジェイク…
ジョシュ・ラニヨン先生の『アドリアン・イングリッシュ(1) 天使の影』の感想です。 高校時代からの友人を殺害された書店主&作家のアドリアンが、自分もまた事件へと巻き込まれていくスリリングなサスペンス。 第1作に関しては、恋愛面よりもどちらかと…
ジョシュ・ラニョン先生の『殺しのアート(1) マーメイド・マーダーズ』の感想です。 FBIの生きる伝説といわれる上級特別捜査官と、上昇志向の強い捜査官の急造コンビによる、アメリカを舞台にした本格ミステリ。 男性同士の恋愛をテーマにした作品で、こ…
英田サキ先生の『遠い岸辺』の感想です。 イラストはZAKK先生。 表題作の他に、事件が解決した後の二人の平穏な日常を描写した「夢の岸辺」、また電子書籍版にはショートショート「番犬も時には猫になる」を収録。 ある事件がきっかけで、身をやつした元刑事…
『炎の蜃気楼 ー断章ー 砂漠殉教』の感想です。 己の体内の毒が愛する者を傷つけるのを愁い、二人っきりの牢獄である霧の山荘から消えた高耶。 そんな彼を捜し求める直江の姿を描いた「砂漠殉教」。 古城高校の卒業式当日、高耶との友情について葛藤する譲を…
『炎の蜃気楼22 魁の蠱』の感想です。 引き続き赤鯨衆に身を寄せる高耶は、内部の複雑な人間関係はおろか、距離を置いたはずの《闇戦国》の渦に巻き込まれていく。 一方、ひょんな事から出会った葛城一蔵と行動を共にしていた直江は、高耶に結び付く手がかり…
『炎の蜃気楼21 裂命の星』の感想です。 物語は第三部へ突入。 舞台は密教界の巨人・空海に縁のある四国へ。 新たなる登場人物満載。 そしてある事がきっかけで謎の組織《赤鯨衆》に身を置く事になった高耶。 シリーズは大転換点を迎えます。
『炎の蜃気楼20 十字架を抱いて眠れ』の感想です。 霧の山荘でとうとう高耶と直江は向かい合う。 別離も、確執も、愛憎も越えて、二人は身も心も結ばれる。 ところが、二人の前にはさらなる試練が立ちはだかっていた。 読者は静かに見守るしかできない。
『炎の蜃気楼 群青』の感想です。 『覇者の魔鏡』に登場した景虎の生家・北条氏を描いた「群青」。 『硝子の子守歌』、『琥珀の流星群』の二冊にまたがる《仙台編》の後日談「七月生まれのシリウス」。 二作を収録した番外編。
『炎の蜃気楼19 火輪の王国(烈濤編)』の感想です。 5冊にまたがった『火輪の王国』もいよいよ完結。 鬼八の首を中心にして、すべてが阿蘇に結集していく。 高耶は鬼八の厄災を止める事ができるのか?
『炎の蜃気楼18 火輪の王国(烈風編)』の感想です。 熊本市内で繰り広げられる大乱戦。 上杉の大将を降ろされ、失意の高耶はどう動くのか? そして、ついに掘り起こされた《黄金蛇頭》は、九州にどのような厄災を招くのか?
『炎の蜃気楼17 火輪の王国(後編)』の感想です。 高耶を救出する途中、とうとう相見えた直江と小太郎。 高耶の傍らを巡り、二人の《直江》が死闘を繰り広げる。 一方、熊本には九州の武将が揃い踏みしたばかりではなく、《闇戦国》の大物達が続々と集結し…
『炎の蜃気楼16 火輪の王国(中編)』の感想です。 物語の舞台は熊本市内、そして阿蘇へ。 《黄金蛇頭》、そして九州の覇権をめぐる争いは、いよいよ白熱化。 重傷を負い鳥人に攫われた高耶を救出するため、開崎と小太郎、因縁の二人は阿蘇山に向かう。
『炎の蜃気楼 Exaudi nos アウディ・ノス』の感想です。 松本で今生の景虎と再会する数年前の直江を描いた「Exaudi nos ――永劫を背負える愛」。 無念を残して天に昇った競走馬と騎手の願いを叶えるため、高耶達が尽力する「GOLD WINNER ――秋の陽に消えた天馬…
『炎の蜃気楼15 火輪の王国(前編)』の感想です。 今回の舞台は熊本。 とうとう本州を飛び出して九州に上陸。 土俗的な儀式や謎の新興宗教、また生徒会が強権を振るう奇異な高校、それに九州の武将達が入り乱れて、ダイナミックな物語が展開されます。
『炎の蜃気楼14 黄泉への風穴(後編)』の感想です。 舞台の中心は、前巻に引き続き江の島。 捕らえられてしまった高耶。 里見の野望は成就し、黄泉への扉は開かれてしまうのか? そして、高耶の心の琴線に触れる謎の男・開崎誠の出現。 上杉第五の男・色部…
『炎の蜃気楼13 黄泉への風穴(前編)』の感想です。 本作から第二部がスタート。 イラストも東城和実先生から浜田翔子先生へバトンタッチ。 舞台は主に神奈川県の江の島。 直江を失った高耶は、どのような道を歩んでいくのか? そして《闇戦国》の勢力図は…
『炎の蜃気楼12 わだつみの楊貴妃(後編)』の感想です。 物語の舞台は山口県萩市から、瀬戸内全域に渡り、やがて厳島神社へと収束していきます。 表紙からして正視するのを躊躇ってしまいますが、読者もここは踏ん張って、第一部最終巻を見届けましょう。
『炎の蜃気楼11 わだつみの楊貴妃(中編)』の感想です。 舞台は前回に引き続き広島、そして山口県萩市へ……。 織田信長の躍動、織田対反織田の宝珠争奪戦など激動の巻ですが、なんと言っても、ラストにすべてを持ってかれます。 激震の走る展開の多いシリー…